AMA 11th Edition Style Quick Guide

医学英語論文を書くためのAMA (American Medical Association) 第11版スタイル簡易ガイド

医学系の英語論文を執筆中でジャーナル投稿先がまだ決まっておらず、医学英語論文の基本的な引用方法や参考文献リストの作成スタイルに迷った場合はAMA11th edition styleのマニュアルを参照されることをお勧めします。

International Journal of Surgical Pathologyなどの多くのジャーナルがAMA第11版スタイル(AMA11th edition style)を推奨しているので、博士論文をこのスタイルで書いていればそのまま投稿できるか、ジャーナルの投稿規定によってはある程度の校閲すれば投稿できます。

またCancers (basel)などある特定のスタイルを一貫して使用していれば特にこのスタイルで投稿しなければならないという規定がないジャーナルもたくさんあるので、最初からAMA第11版スタイル (AMA 11th edition style) に沿って書くようにしておけば、そのままジャーナルに投稿できる場合が多く労力の無駄が減らせます。

文献内の全ての著者名

  • 1-6名の著者または編集者の場合は全員の名前を記載する。
  • 7名以上の著者または編集者の場合は最初の3名の名前を記載しet al.を付ける。

DOI番号がある1-6名の著者のジャーナル文献

Ahuja A, Safaya R, Prakash G, Kumar L, Shukla, NK. Primary mixed mullerian tumor of the vagina—a case report with review of the literature. Pathol Res Pract. 2011;207(4):253-255. doi:10.1016/j.prp.2010.10.002

DOI番号がある7名以上の著者のジャーナル文献

Marchetti E, Krantz N, Berton C, et al. Component impingement in total hip arthroplasty: Frequency and risk factors. A continuous retrieval analysis series of 416 cup. Orthop Traumatol Surg Res. 2011;97(2):127–133. doi:10.1016/j.otsr.2010.12.004.

DOI番号がないジャーナル文献

Lewinnek GE, Lewis JL, Tarr R, Compere CL, Zimmerman JR. Dislocations after total hip-replacement arthroplasties. J Bone Joint Surg Am. 1978; 60(2):217-220.

DOI番号がある7名以上の著者の日本語のジャーナル文献

Otuka M, Chazono H, Suzuki H, et al. A differential diagnosis and treatment for calcific retropharygeal: A report of eight cases. Sekkaichinchakuseikeichoukinen no hachi rei-sono kannbetsushindan to chiryo ni tsuite. Article in Japanese. Nippon Jibiinkoka Gakkai Kaiho. 2013;116: 1200-12007. doi:10.3950/jibiinkoka.116.1200

編集された書籍

Lloyd RV, Osamura RY, Kloppel G, Rosai J, eds. WHO Classification of Tumours: Pathology and Genetics of Tumours of Endocrine Organs. 4th ed. Vol. 10. International Agency for Research on Cancer (IARC); 2017.

団体著者の編集された書籍

The WHO Classification of Tumours Editorial Board, eds. Thoracic Tumours: WHO Classification of Tumours. 5th ed. International Agency for Research on Cancer (IARC); 2021.

Warrant, warranted, unwarrantedの英語論文中での使い方

英語論文でWarrant, Warranted, Unwarrantedはどのように使えば良いのですか?

“Warrant,” “Warranted,” “Unwarranted”は全て同じような単語ですが文脈により意味が異なってくるため英語論文で最もよく見られる使い方を紹介した例文と解説させて頂きます。

まず、英語論文で最も使われる表現のひとつに以下の例文の “warrant further investigation”という熟語があります。これは「さらなる研究を正当化する」という意味です。

1番の例では今回の研究で明らかになった課題の探究は恐らくより大きな成果に繋がる可能性が示唆されるため今後の研究で他の研究者の方々が時間と労力をかけて研究するだけの価値があることを示しています。

  1. These issues raised in our study warrant further investigation into the mechanical properties of the cells.

この研究で浮かび上がった課題は細胞の機械的性質のさらなる研究を正当化する(時間と労力をかけることに値する)ものである。

2番は1番と同じ “warrant further investigation”ですが、SGLT2阻害薬が長期にわたり心臓に悪影響を及ぼすことが今回の研究でわかったので今後この課題について「更なる研究の必要性が示された」という意味合いが強調されています。

2. The elucidation of the long-term cardiac effects of SGLT2 inhibitors warrants further investigation.

SGLT2阻害薬が長期にわたり心臓に及ぼす影響が明らかになったことで更なる研究が正当化された(必要性が示された)

3番はアンジオテンシン変換阻害薬の使用が血管性浮腫の発症に繋がる可能性が今回の研究で示唆されたので他の薬の使用が正当化された、論理的根拠が成立したことを表しています。

3. The development of angioedema warrants the substitution of an angiotensin converting enzyme inhibitor by an angiotensin receptor blocker.

血管性浮腫の発症はアンジオテンシン変換阻害薬をアンジオテンシン受容体遮断薬で置換することを正当化するものである(論理的根拠を与えるものである)

4番の“warrant the conclusion”も英語論文でよく使われる熟語で「結論を支持する」、「結論の信頼性を高める」という意味でディスカッション・セクションで研究結果について考察する時によく使われます。

4. The correlation coefficients were too small to warrant the conclusion that air pollution levels are associated with the prevalence of diabetes.

相関係数が小さすぎたため大気汚染の程度が糖尿病の有病率に関連するという結論を支持する(結論の信頼を高める)には至らなかった

5番の“Warrant a diagnosis of A”も同様にある特定の細胞の異常などが「診断を正当化する」、「診断の信頼を高める」という意味で診断のカギとなる事柄を強調して書きたい時に有用です。

5. Specific abnormalities in cells warrant a diagnosis of cancer.

細胞の特異的異常はがんの診断を正当化する(診断の信頼を高める)

6番と7番は今までの例より単純でさらなる研究や個別の治療プログラムが「当然必要である」ことを表しています。

6. Additional studies are warranted to determine whether Omega-3 fatty acids prevent psychiatric disorders.

オメガ3脂肪酸が精神疾患を防ぐかどうかについてはさらなる研究が当然必要である

7. An individualized therapy program is warranted to address the specific needs of each patient.

各患者特有のニーズに対処するために個別の治療プログラムが当然必要である(実行に値する)

8番の “Caution is warranted”はディスカッション・セクションで非常によく見られる表現で“Generalizing our results”「研究結果を一般化する」ことに対する注意を促す際によく使われます。

“Generalize results of the study”「研究結果を一般化する」とはある特定の研究で得られた結果を一般的なものとして、例えば他の国、施設、環境が違う設定に適応された場合でもきっと全て同じ結果になるだろうと思い込んでしまうことを表します。

そういった思い込みをしないよう当然注意が必要であると注意を促す時によく使われる表現です。

8. Caution is warranted when generalizing our results to other cultures or institutions.

この研究結果を他の文化や施設の対象母集団に一般化する際には当然注意が必要である

9番も8番とほぼ同じですがデータを解釈する際に注意が必要であることを表す時にも “Caution is warranted in”または “Caution is warranted when”のかたちでよく使われます。

9. Caution is warranted in interpreting environmental data.

環境に関するデータを解釈する際には当然注意が必要である

最後に“Unwarranted”は10番のように「正当な根拠がない」ことを表す場合と11番のように「保証されていない」「正式に許可されていない」といった意味で使われる場合があります。

10. The indiscriminate use of antivirals in COVID infection is unwarranted.

COVID感染に対する抗ウイルス剤のむやみな使用には正当な根拠がない

 

11. The health claims of dietary supplements, currently on the market in Japan, is mostly unwarranted.

現在日本の市場に出ている栄養補助食品の保健機能はほとんど保証されていない

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How to read effectively to get the idea for your paper

今熱い研究を効率よく読んで英語論文のアイデアを得るにはどうすれば良いですか?

前回のポストで英語論文を書き始めるにはまず皆様のご興味があるトピック(題目)に関して現時点で何がわかっていて、何がわかっていないのかはっきりさせなければいけないことをご説明させて頂きました。

そのために先行研究が掲載された信頼できるジャーナルの文献を読み皆様のご興味があるトピックに関してまず何がわかっているかの証拠集めを開始するところから英語論文の作成は始まります。

しかし、ここでいきなり図書館に出向いてでジャーナルに掲載された英語論文の文献を読み始めようとすると、初めて英語論文執筆に挑戦される初心者の方はその難解さに圧倒されてしまうかも知れません。

まずは余り気負いせずにこれから数年の間、自分自身が日々向き合ってうんざりすることがない、

本当に掘り下げてもっともっと探究したいとワクワクするような題目を選ぶのが今後のご自身の精神の安定のためにも英語論文を見事に完成させるためにも大切です。

そこでジャーナルに掲載された今熱い研究を一般人にもわかりやすい英語で紹介しているサイトを活用してまずいくつか興味のある研究について読み、

ざっくりと研究課題やキーワードのアイデアを得るところから始めましょう。

このジャーナルに掲載された今熱い研究を一般人にもわかりやすい英語で紹介しているサイトは分野によって異なるため、

これら各サイト詳しい活用方法に関しては「ジャーナルに出版された文献がラクラク読める4つのお勧めサイト」のポストをご覧ください。

このポストでは初めて英語論文執筆に挑戦される医療系分野の方を念頭にMedical Xpress というサイトを活用してざっくりと研究課題やキーワードのアイデアの得ることを目的とします。

  1. Medical Xpress のサイトへ行き “Topics(題目)”をクリックする。

2. Topicsをざっと見て興味がある題目をクリックして自身が興味がある最新の研究を探す

3. “Conditions (健康状態)”をそして“Full list (全リスト)”をクリックして様々な健康状態を見てみる

4. アルファベット順に並べられた健康状態の全リストから自分の興味があるものを探してクリックする

5.ここでは例として “Parkinson’s disease(パーキンソン病)“をクリックしてみましょう。

するとParkinson’s diseaseの解説と共に最新の研究結果をわかりやすい英語で紹介した記事が閲覧できます。

6. 興味がある記事をクリックしマウスを下へスクロールして記事の下の部分でこの記事の基になったジャーナルに掲載された研究の文献の情報がDOI番号と共に得られます。

ジャーナルのDOI番号をクリックすればその記事の基となったジャーナルの文献を読むことが出来ます。

まずMedical Xpressでご自身が最も興味深いと思われる記事をいくつかわかりやすい英語で読んでおおよその研究内容を理解した上で、ジャーナルに出版された文献を読んでみましょう。

そしてジャーナルに出版された文献の”Discussion(考察)”のセクションの最後の方に恐らく次の研究課題に関する何らかの提案がされているはずですからそれらをノートに書き留めてご自身の研究の目的の焦点を絞って行きましょう。

同時にジャーナルに出版された先行研究はどのようなキーワードを使っているかの情報もノートに書き留め、ご自身の研究のキーワードを選ぶためのアイデアの収集に着手します。

これらのキーワードは最終的にジャーナルに投稿される際におおよそ3~6提出しなければならないだけではなく、

英語論文の最初の序章であるイントロダクションで”Literature Review (文献レビュー)”を書くためにインターネットで文献を検索する際に必要になります。

また、これは後程、詳しくご説明いたしますがキーワードは英語論文の骨組みの中枢の重要な役割を果たしますので今から注意してキーワードのアイデアの収集を始めましょう。

英語論文執筆の基本は他の研究者の方がジャーナルに文献として発表された内容を自分の言葉(英語)に書き換えることです。

このように他者の言葉を違うやさしいことばで「書き換える」「言い換える」ことを英語では”Paraphrase (パラフレーズ)”と言います。

英語論文のイントロダクションの大半を占めるLiterature Reviewで主に皆様が行わなければいけないことはこの「パラフレーズをする」こと、

つまり文献に書かれた情報を自分の言葉で書き換えることです。

難しい文献の内容をわかりやすい英語で書いたMedical Xpressなどに掲載された記事を読んでからジャーナルの文献を読む工程を踏むことで

ご自身が実際に英語論文を執筆される際に文献に書かれた情報を自分の言葉で書き換える上での参考が得られるでしょう。

そのため、このように難しい文献の内容をわかりやすい英語で書いたMedical Xpressなどに掲載された記事を読んでからジャーナルの文献を読んで

ご自身の英語論文のアイデアを膨らませる方法が特に初めて英語論文執筆に挑戦される方にお勧めなのです。

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where-to-begin-when-you-are-writing-a-manuscript-for-the-first-time

初めての英語論文の執筆で実際のところ何をすれば良いかがわかりません

初めて英語論文の執筆に挑戦される方は実際のところ何をすれば良いかがはっきりしないことが原因で不安を抱えていらっしゃる方が多いように感じます。

初めて英語論文執筆に挑戦されるの方は果てしなく長い茨の道へ足を踏み入れているように感じられるかも知れませんが英語論文を書くことは簡単に言えば皆様の分野の知識の基盤の上に新しい知識を積み重ねて行くことです。

今、皆様が関心を持たれているある特定のTopic(題目)に対して、今までの研究で既にわかっていることがある。

でも、まだわかっていないこともある。

英語論文執筆はまずその先行研究でわかっていることとまだ、わかっていないことをはっきりさせるところから始まります。

これが英語論文の最初の序章、イントロダクションで最初にやらなければならないことです。

例えば先行研究でビタミンD不足とコロナウィルスの死亡率に関連があることがわかっているとします。

でも、どのようなビタミンDの摂取方法がコロナウィルスによる死亡率を軽減できるかについてわかっていないとすれば…

そのまだわかっていない部分、

つまりどのようにビタミンDを摂取すればコロナウィルスによる死亡率を軽減できるかを明らかにすることが皆様の研究の目的となるでしょう。

このように今までの先行研究でわかっていることとわかっていないことをはっきりとさせて、

何がわかっていないかをより明確にし、

その先行研究ですでにわかっている事柄とまだわかっていな い事柄の間の知識のギャップを埋める

それが皆様がこれから執筆される英語論文で果たすべき任務なのです。

つまり、英語論文を書くにはある特定の題目に関して何がわかっているのかをまずはっきりさせなければなりません。

そのためその題目に関する文献をたくさん集め、読み、先行研究で裏付けられた証拠を論理的な話の流れに沿う順序に並べることから英語論文の作成は始まります。

英語論文は (1)序章 “Introduction”, (2)方法 “Methods”, (3)結果 “Results”, (4)考察 “Discussion”の4つの項目から構成されており

その構造はそれぞれの項目の頭文字を基に “IMRaD (イムラッド)”とよく称されます。

最初に先行研究で裏付けられた証拠を基に論理的な流れに沿って今までこの題目についておおよそわかっていることは何かを紹介する英語論文のイントロダクションの一部分を

日本語では「文献レビュー」

英語では “Literature Review”と呼びます。

この“Literature Review”の部分が英語論文の最初の項目であるイントロダクションの大半を占めます。

ちなみに一般社会で “Literature”と言うと通常は「英文学」を表しますが

英語論文の世界では“Literature”は「先行研究が掲載された文献」を表します。

イントロダクションではこの題目についてこの部分はわかっているのにこの事についてはまだわかっていない。

しかし、こういった理由でこの事を明らかにすることが重要であることを述べて研究の目的を紹介した後、

具体的に自分の推測を試すとどうなるかに関する仮説を紹介します。

メソッズでは自分の立てた仮説が正しいかどうかを検証するために使われた方法、手順について説明します。

具体的には被験者の特徴、データの採取方法、使われた器具や手順、統計分析方法などについて述べます。

リザルツでは仮説を検証して出た結果を自分なりの解釈を一切入れずに事実のみ淡々と報告します。

最後のディスカッションではリザルツで明らかになった結果が何を意味するのか自分なりの解釈を述べた後、

今後、今回の研究で明らかにされた結果が一般社会や学術界にどのような影響を与えるかに関する未来の展望を述べ次の研究課題を提案します。

つまりこれは何から始めて良いか、まだ題目もはっきりしていない場合はまずご自身の分野の英語論文のディスカッションの最後の部分を読んでみると次の研究課題が提案されているので何か良いアイデアが浮かぶかも知れません。

英語論文執筆のこの次のステップは「今熱い研究を効率よく読んで英語論文のアイデアを得るにはどうすれば良いですか?」で紹介しています。

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New vs. Novel

英語論文で”New”と”Novel”はどのように使い分ければ良いのですか?

“New”は最近発見されたり/つくられたりして単に「新しい」ことを表す一般的な語である一方で “Novel”は、独創的で、創意に富み、何か興味深い、斬新さがあることを表します。

そのため、特に今後この新しい発見、研究、治療法などが新分野を開拓することや研究の突破口を開くことに繋がるような重大なものである時や皆様の発見が他と違う今までにない独創性に富んだ競争力がありそれを強調したい時にはあえて “novel”を使われた方が良いでしょう。

以下の例文では分類方式がただ単に以前のものと対比して最近つくられたものであることを表しているだけなので “new”が使われています。

The new system of classification for psychotropic drugs was developed by the Neuroscience‐based Nomenclature (NbN) and adapted by a number of renowned journals.

向精神薬の新しい分類方式が神経科学に基づく専門語(NbN)により開発されいくつかの有名なジャーナルで適応されている。

また、以下の例文のように最近開発された薬剤や分類を前からあるものと区別したい時に “new”が使われる傾向にあります。

 

a new drug has been introduced in the ACE inhibitor drug class.

新しい薬がACE阻害薬の薬剤分類に導入された。

 

Ertugliflozin is the newest member of the SGLT2 inhibitor.

エルツグリフロジン(ステグラトロ)は最も新しいSGLT2阻害薬である。

 

a new extended-release formulation has been introduced.

新しい持続放出性処方が導入された。

 

一方、 以下の例文ではこの治療法が新境地を開き良い結果につながるのではないかというワクワクとした期待感もあるので “Novel”が適切でしょう。

This novel treatment technique is likely to favorably alter the course of Parkinson disease.

この斬新な治療法はパーキンソン病の経過を好転させる可能性が高い。

 

そして独創性があり、斬新で、真新しい創意に富んでいる何かがある場合に以下のように “Novel”が使われます。

 

SGLT2 inhibitors are a novel drug class in the treatment of heart failure.

SGLT2阻害薬は心不全の治療に使われる目新しい薬剤分類である。

 

CAR-T is a novel approach to treating cancer.

CAR-T細胞療法は斬新ながんの治療法である。

 

Atopic dermatitis is a novel indication for the use of Omalizumab.

アトピー性皮膚炎はオマリズマブ使用の目新しい症状である。

 

Inhalation is a novel route of delivery of this drug.

吸入はこの薬の伝達の目新しい経路である。

 

しかし、“New”と“Novel”は類義語であるため英語論文の文脈によっては交互に入れ替えても全く問題ない場合もあります。ただ、もし皆様が斬新な創造性や独創性を強調されたい場合は“Novel”はご検討の余地があります。

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Gender vs. Sex

英語論文で被験者の性別について表したい時、GenderとSexのどちらを使うべきですか?

男性、女性という性別を表す時、日本語では「性別」という語しかありませんが、英語ではgenderとsexの両方がありどちらを使うか迷われる方もいらっしゃると思います。 また、中には同じ英語論文の中で時にはgenderと書か […]

Alternatives to many or a lot of Final (1)

英語論文にmanyやa lot of がたくさんあり過ぎる時はどうしたら良いですか?

英語論文執筆時に特に初心者の方は “Many” または “A lot of”を多く使う傾向にあります。

Manyの使用が文法的に間違っていなくてもあまり”Many”を頻発すると英語論文全体にインパクトがなく、洗練されていない印象を与えかねません。

一方 “A lot of”はジャーナルによっては受け入れられる場合もありますが、口語的過ぎる、カジュアル過ぎると言う理由で最もフォーマルなライティングの舞台である英語論文で “A lot of”が使用されることを嫌う査読者もいらっしゃるということは事実です。

恐らく何かもっと良い代替案を検討した方が安全です。

例えば、最初のイントロダクションでたくさんの研究である特定の事実が示唆されているということを書く場合、多くの初心者の方が例えば以下のような文を書かれます。

  1. Many studies suggest that the brain absorbs more information in the morning than in the evening.

多くの研究が脳は夕方よりも午前中に多くの情報を吸収することを示唆している。

  1. A growing body of evidence suggests that the brain absorbs more information in the morning than in the evening.

一連の積み重なる証拠が脳は夕方よりも午前中に多くの情報を吸収することを示唆している。

しかし、ここで“Many studies”の代わりに “A growing body of evidence”を使ってみてはいかがでしょうか?

日本語だと「一連の積み重なる証拠」という意味になりたくさんの研究結果がある特定の事実を示唆し続けていることを示すため、これから紹介される仮説などがより信頼性があるものであることをそれとなく読者に伝えることができます。

Manyやa lot ofの代替案としてざっと以下が考えられます。

A growing body of evidence 一連の積み重なる証拠
Numerous 多数の、おびただしい、大勢の
A multitude of X 多数の、多くの、大勢のX
A substantial number of かなりの数の、多くの、大勢のX
Several いくつかの、数名の
Multiple 多数の、多様な、複雑な、多くの部分からなる
A plethora of 有り余るほどの、過多の、過度の
A variety of 様々な、色々な
A wide range of 広範囲な、広範な
A large volume of data 大量のデータ
A considerable amount of evidence (量・数が)かなりの証拠

英語論文をざっとみてManyが頻発されていることに気づいたら、まず単に数が多いことを表すNumerous, A multitude of, または a substantial number ofなどで置き換えられるか考えてみてはいかがでしょうか?

3. Despite our growing knowledge, there remain numerous challenges associated with this approach.

知識が次第に積み重なっているのは事実だがこのアプローチにはまだたくさんの課題が残っている。

4.  While a multitude of strategies has been used to address this issue, studies that focused on XXX are scarce.

この課題の解決のため多くの取り組みがなされたがXXXに焦点を充てた研究は不足している。

以下はすでに冒頭でManyを使ってしまった場合などに “a substantial number of” が有用な例です。

5. Although many cases of this condition have been reported in families with established histories of XXX, a substantial number of cases are affected by environmental factors.

この症状はXXXの一定の病歴がある家系で多く見られるが、かなりの数の症例が環境要因に影響されることがわかっている。

もしA few よりは多くmany よりは少ない3~5の数の何かを表したいならseveralがベストかも知れません。

6. Several drugs are known to target G-protein coupled receptors for their therapeutic effect.

いくつかの薬がGタンパク質共役型受容体を標的化する治療効果で知られている。

ただ単に数が多いだけでなく多様性や複雑さを強調したい場合はmultipleがしっくり来ます。

7. Multiple therapeutic strategies have failed in the treatment of pancreatic cancer.

たくさんの複雑な膵がんの治療計画が失敗に終わっている。

“A plethora of”はmanyとほぼ同じ意味ですが「過度に多い」という意味合いが強くなるので必ずしもいつもmanyと置換できるとは限りませんが、文脈によっては検討する価値があるかも知れません。

8. A plethora of studies concerning XXX has overlooked YYY.

多すぎる程のXXXに関する先行研究がYYYを見過ごしてきた。

ただ単に数が多いだけでなく、その状況の多様性を強調したい場合は様々な、より多様であることを表す “A variety of”の方が適切かも知れません。

9. Regular participation in physical exercises decreases a variety of risks including depression, fatigue, obesity, and hypertension.

定期的な運動はうつ病、疲労、肥満、高血圧などの様々なリスクを軽減する。

厳密にはただ単に数が多かったと言うだけでなく広範囲にわたる効果などが認められた場合は “A wide range of”の方が良いかも知れません。

10. A wide range of pharmacological effects are observed upon treatment with statins.

広範囲にわたる薬理効果がスタチン系薬剤による治療で認められた。

最後にA lot of dataは間違いではありませんが、英語論文では口語的な表現は出来るだけ避け “A large volume of data” または “A considerable amount of data”の方が適切です。

また、DataはDatumの複数形なので基本的に複数として扱いましょう。

Considerableを使うと単に量・数がかなりであるという意味だけでなく、考慮に入れるべき、無視できない程のというニュアンスもあるので上手く使うとちょっとした言葉の選択で説得力が増すかも知れません。

11. A large volume of missing data impacted the study’s sample size.

大量な損失を被ったデータが私たちの研究のサンプル数に打撃を与えた。

 

12. Several trials have yielded a considerable amount of evidence showing the efficacy of SGLT2 inhibitors in heart failure.

いく回かの試験でナトリウム・グルコース輸送体2の心臓まひへの効能のかなりの証拠が得られた。

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Alternatives to significant No.3

Significantを英語論文で使ってはいけないって本当ですか?

Significantには重要な、重大なという “important”と同じような意味合いがありますが、英語論文で “significant”を使う場合は「統計的に有意な」結果が出た時だけに使用を限定した方が良いというのが一般的なルールです。

これには統計的に有意な結果が出た時だけにSignificantの使用を限定することで、そうでない結果との混乱を防ぎたいという意図があります。

ですからもし皆様の英語論文内にSignificant をただ単にimportantと同じような「重要な、重大な」という意味合いだけで使用している箇所があった場合はそのSignificantという語を何か他のimportant の同義語(synonym)に置き換えて読者の混乱を防ぐ必要があります。

例えば以下のようにSignificantを使っていらっしゃる場合はSignificantの代わりに何か別の語を考えた方が良いでしょう。

Thus, it is significant to understand the possible effects of XXX.
したがって、XXXの考えられる影響について理解することが重要なのです。

もちろんこの場合significantをimportantに置き換えるのも一案ですが、importantをあまり頻発し過ぎるとimportant そのものの重要性が薄れ、インパクトに欠けた英語論文になってしまう場合もあります。

この部分にどの語を選ぶかで研究の重要性の伝わり方が左右されるのでじっくりと吟味して考えてみましょう。

Significant、またはimportantの代替案としてざっと以下が考えられます。

Noteworthy 注目に値する、顕著な、目立つ
Critical 決定的に重要な
Crucial 極めて重要な、決定的な、必要不可欠の
Imperative 緊急に絶対に必要な
Essential 必要不可欠な、極めて重要な
Indispensable 不可欠な、欠くことの出来ない、絶対必要な
Vital 不可欠な、きわめて重要な
Compelling 注目せずにはいられないほど重要な
Invaluable 計り知れないほど重要な
Influential 影響力の大きい
Meaningful 有意義な
Momentous 将来に大きな影響を与えるほど重要な
Extensive 広範囲に、多方面に渡って影響が大きい
Far-reaching 広く適用できるほど重要な
Paramount 何にも増して重要な
Pivotal 枢軸のような、中枢の、重要な

まず、統計的に有意な結果までには至らなかったが、注目すべき点はあることを伝えたい時には注目に値する、顕著な、目立つという意味のnoteworthyが便利です。

It is noteworthy that XXX showed signs of YYY.
XXXがYYYの兆候を見せたことは注目すべきことである。

CriticalやCrucialは何か物事の命運を決定的に左右するほどの重要な決断に繋がるような重要性を示唆したい場合に有用です。

XXX plays a crucial role in the diagnosis.
診断にXXXは(決定的に)重要な役割を果たす。

Imperativeには緊急性があり、何らかの事柄が緊急に絶対必要であるという切羽詰まった緊急性に満ちた重要性を表したい時に使うと効果的です。

Understanding the XXX mechanism is imperative to the development of effective targeted therapies.
XXXの仕組みを理解することは効果的な標的治療の開発に(急を要して)絶対必要である。

Essential、indispensable、vitalも絶対必要であるという意味合いでは同じですが特にindispensableやvitalの場合は無くてはならない、欠くことができない、この事柄がなければ何らかのシステムは機能しない、これがなければ回って行かないというほどの不可欠な重要性を意味します。

XXX is indispensable for YYY production.
YYYの製造にXXXは(欠くことができないほど)重要だ。

一方、Compellingはほぼいつもevidence(証拠)と共に使われ注目せずにはいられないほど重要な証拠を指します。

Our results provide compelling evidence that XXX is YYY.
私たちの結果はXXXがYYYであるということを示す(注目せずにはいられないほど)重要な証拠である。

Invaluableは計り知れないほどの価値がある重要性を表すので皆様の研究結果が今後、一般社会や学術界にどのような影響を与えるかについて最後にDiscussionで言及される時に有用です。

同様にinfluential 影響力の大きい、meaningful 有意義な、momentous 将来に大きな影響を与えるほど重要なもご検討ください。

Our results represent a momentous step toward XXX.
私たちの研究結果はXXXへ向けた(将来に大きな影響を与えるほど)重要な第一歩である。

他にはextensive広範囲に、多方面に渡って影響が大きい、far-reaching 広く適用できるも、研究結果の影響が幅広く色々な分野や地理的に広い範囲に適応される場合などに使うとより的確でインパクトのある締めくくりになり得ます。

Our results have far-reaching consequences for XXX.
 私たちの研究結果は(広範囲に)XXXに重要な結果をもたらす。

Pivotとは英語で旋回軸を表します。その関連語であるPivotalは枢軸の(ような)、中枢の、重要なという意味でimportantの代替案として特にその事柄がある特定のメカニズム(仕組み)の中枢的な役割を果たし、その事柄がなければそのメカニズムが回って行かないほど重要であることを表す時に有用です。

Vitamin D deficiency plays a pivotal role in decreasing the risk of COVID-19 mortality rate.

ビタミンD欠乏は新型コロナウイルス感染症のリスクを軽減する上で中枢的な役割を果たす。

最後にどうしてもimportanceという語が使いたい方はparamount importanceを使うと「何にも増して重要だ」という意味になります。

XXX is of paramount importance to YYY.
XXXはYYYに取って(何にも増して)重要だ。

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FireShot Capture 228 - Coronavirus COVID-19 (2019-nCoV) - gisanddata.maps.arcgis.com

GitHubで統計データが無料で入手できるジョンホプキンス大学のコロナウィルス感染拡大マップ

アメリカのジョンズホプキンス大学は2019年度にUSニューズ&ワールド・レポート誌の大学医学校ランキングで第二位に選ばれた世界で最も権威ある大学医学校の一つです。

このジョンホプキンス大学の医療安全保障センターのシニア・スカラーで准教授のジェニファー・ヌッゾ博士は2020年2月6日ブルームバーグのインタビュー(以下ビデオ参照)でコロナウィルスに対処する今後のアプローチは感染の拡大を防ぎ重病になったり死亡するリスクが高い人を守るアプローチに切り替えるべきだとの見解を述べました。

また、今回のコロナウィルスの流行をジョンズホプキンス大学の専門家を始めとする多くの専門家がpandemicつまり「世界的流行、感染爆発」と呼んでいることでパニックを起こしている人もいる背景を受け、このインタビューの中でヌッゾ博士はpandemicの意味をわかりやすく説明しています。

このインタビューを見ればpandemicと聞いてパニックを起こしている人は恐らくpandemicという言葉の意味がよくわかっていないと考えられることがわかります。

Pandemicつまり「世界的流行」とは地理的な観点から世界中に広がる可能性があることを表しており、必ずしも病気の深刻さを表しているわけではないことがわかります。疫学的な観点からどれくらい早く広範囲に広がることを表しているということです。

実際、現時点で報告されている症例を基に換算したコロナウィルスによる死亡率は2%程度で、軽い症例が数えられないことなども考慮すると実際には恐らく2%より低いと考えられるからです。

世界的に人口密度が増え、飛行機などの交通手段の発達で36時間もあれば世界中どこでも行けるようになったという要因に加えて、森林の伐採により今まで人々が遭遇しなかったような野生動物に遭遇していることや地球温暖化による気候変動により今までに病原菌が拡がらなかったような場所に病原菌が拡がるようになり、伝染病発生の頻度、発症率共に拡大している研究結果があることも指摘しています。

ジョンホプキンス大学のシステム科学&工学センターはコロナウィルスの世界的流行を受け、世界地域の感染拡大の報告された症例数が日々更新される「コロナウィルス感染拡大世界マップ」をネット上に作成しました。

このマップに載っている死亡者数、感染者数などのデータは世界保健機構(WHO)米国疾病管理予防センター(CDC)欧州疾病予防管理センター(ECDC )また、中国の疾病管理予防センター(CCDC)などから集計されたデータを活用しています。

また、このデータはマップ下部のDownloadable database: GitHub: Here.と書いたところをクリックするとGitHubで統計データがダウンロードできるようになっています。

▼「コロナウィルス感染拡大世界マップ」へのリンク
https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6

【情報源】

Bloomberg. (2020, February 6). Johns Hopkins Nuzzo says current approach to coronavirus isn’t working [Video file]. Retrieved from https://www.msn.com/en-gb/money/video/johns-hopkins-nuzzo-says-current-approach-to-coronavirus-isnt-working/vi-BBZJrg6

Gardner L. (2020, January 23). Mapping 2019-nCoV [Blog post]. Retrieved from https://systems.jhu.edu/research/public-health/ncov/

John Hopkins CSSE (2020, February 7). Coronavirus 2019-nCoV global cases [Webpage]. Retrieved from https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6