Alternatives to many or a lot of Final (1)

英語論文にmanyやa lot of がたくさんあり過ぎる時はどうしたら良いですか?

英語論文執筆時に特に初心者の方は “Many” または “A lot of”を多く使う傾向にあります。

Manyの使用が文法的に間違っていなくてもあまり”Many”を頻発すると英語論文全体にインパクトがなく、洗練されていない印象を与えかねません。

一方 “A lot of”はジャーナルによっては受け入れられる場合もありますが、口語的過ぎる、カジュアル過ぎると言う理由で最もフォーマルなライティングの舞台である英語論文で “A lot of”が使用されることを嫌う査読者もいらっしゃるということは事実です。

恐らく何かもっと良い代替案を検討した方が安全です。

例えば、最初のイントロダクションでたくさんの研究である特定の事実が示唆されているということを書く場合、多くの初心者の方が例えば以下のような文を書かれます。

  1. Many studies suggest that the brain absorbs more information in the morning than in the evening.

多くの研究が脳は夕方よりも午前中に多くの情報を吸収することを示唆している。

  1. A growing body of evidence suggests that the brain absorbs more information in the morning than in the evening.

一連の積み重なる証拠が脳は夕方よりも午前中に多くの情報を吸収することを示唆している。

しかし、ここで“Many studies”の代わりに “A growing body of evidence”を使ってみてはいかがでしょうか?

日本語だと「一連の積み重なる証拠」という意味になりたくさんの研究結果がある特定の事実を示唆し続けていることを示すため、これから紹介される仮説などがより信頼性があるものであることをそれとなく読者に伝えることができます。

Manyやa lot ofの代替案としてざっと以下が考えられます。

A growing body of evidence 一連の積み重なる証拠
Numerous 多数の、おびただしい、大勢の
A multitude of X 多数の、多くの、大勢のX
A substantial number of かなりの数の、多くの、大勢のX
Several いくつかの、数名の
Multiple 多数の、多様な、複雑な、多くの部分からなる
A plethora of 有り余るほどの、過多の、過度の
A variety of 様々な、色々な
A wide range of 広範囲な、広範な
A large volume of data 大量のデータ
A considerable amount of evidence (量・数が)かなりの証拠

英語論文をざっとみてManyが頻発されていることに気づいたら、まず単に数が多いことを表すNumerous, A multitude of, または a substantial number ofなどで置き換えられるか考えてみてはいかがでしょうか?

3. Despite our growing knowledge, there remain numerous challenges associated with this approach.

知識が次第に積み重なっているのは事実だがこのアプローチにはまだたくさんの課題が残っている。

4.  While a multitude of strategies has been used to address this issue, studies that focused on XXX are scarce.

この課題の解決のため多くの取り組みがなされたがXXXに焦点を充てた研究は不足している。

以下はすでに冒頭でManyを使ってしまった場合などに “a substantial number of” が有用な例です。

5. Although many cases of this condition have been reported in families with established histories of XXX, a substantial number of cases are affected by environmental factors.

この症状はXXXの一定の病歴がある家系で多く見られるが、かなりの数の症例が環境要因に影響されることがわかっている。

もしA few よりは多くmany よりは少ない3~5の数の何かを表したいならseveralがベストかも知れません。

6. Several drugs are known to target G-protein coupled receptors for their therapeutic effect.

いくつかの薬がGタンパク質共役型受容体を標的化する治療効果で知られている。

ただ単に数が多いだけでなく多様性や複雑さを強調したい場合はmultipleがしっくり来ます。

7. Multiple therapeutic strategies have failed in the treatment of pancreatic cancer.

たくさんの複雑な膵がんの治療計画が失敗に終わっている。

“A plethora of”はmanyとほぼ同じ意味ですが「過度に多い」という意味合いが強くなるので必ずしもいつもmanyと置換できるとは限りませんが、文脈によっては検討する価値があるかも知れません。

8. A plethora of studies concerning XXX has overlooked YYY.

多すぎる程のXXXに関する先行研究がYYYを見過ごしてきた。

ただ単に数が多いだけでなく、その状況の多様性を強調したい場合は様々な、より多様であることを表す “A variety of”の方が適切かも知れません。

9. Regular participation in physical exercises decreases a variety of risks including depression, fatigue, obesity, and hypertension.

定期的な運動はうつ病、疲労、肥満、高血圧などの様々なリスクを軽減する。

厳密にはただ単に数が多かったと言うだけでなく広範囲にわたる効果などが認められた場合は “A wide range of”の方が良いかも知れません。

10. A wide range of pharmacological effects are observed upon treatment with statins.

広範囲にわたる薬理効果がスタチン系薬剤による治療で認められた。

最後にA lot of dataは間違いではありませんが、英語論文では口語的な表現は出来るだけ避け “A large volume of data” または “A considerable amount of data”の方が適切です。

また、DataはDatumの複数形なので基本的に複数として扱いましょう。

Considerableを使うと単に量・数がかなりであるという意味だけでなく、考慮に入れるべき、無視できない程のというニュアンスもあるので上手く使うとちょっとした言葉の選択で説得力が増すかも知れません。

11. A large volume of missing data impacted the study’s sample size.

大量な損失を被ったデータが私たちの研究のサンプル数に打撃を与えた。

 

12. Several trials have yielded a considerable amount of evidence showing the efficacy of SGLT2 inhibitors in heart failure.

いく回かの試験でナトリウム・グルコース輸送体2の心臓まひへの効能のかなりの証拠が得られた。

いかがでしたか?ご質問やご不明な点がございましたら以下のコメント欄にコメントして頂けましたら喜んで回答させて頂きます。

また、他にもmanyまたは a lot ofの代替案として使える語がございましたらコメントして頂けるとありがたいです。

What is an ORCID_ FIN

ORCID iDとは何ですか?

ORCID iDとはOpen Researcher and Contributor IDの略で簡単に言えば、研究業績書と履歴書にリンクした国際学術界標準の研究者の個人デジタルID番号です。

Allan Lichtman 2020

1984年から米大統領選の結果をほぼ毎回的中させた「予言教授」が予測する2020年の勝者は?

皆様はワシントンDCにあるアメリカン大学のアラン・リクマン先生(Allan Lichtman)をご存知でしょうか?

リクマン先生は1984年より9回あったアメリカ大統領選挙の結果を8回も的中させたことから “Prediction Professorー予言教授”のニックネームで知られる今最も注目されている政治史学者の一人です。

2012年にヒラリー・クリントン氏が世論調査でも明らかに優位とされ、CNNなどの主要メディアもクリントンの勝利を確定的だと断言していた中でも、リクマン先生はかたくなにトランプ氏が勝つとの予測を最後まで曲げず皆を驚かせました。

日本国内の方を含む様々な専門家がReal Clear Politics.comなどの世論調査の結果、日々何人演説会に人が集まっていたか、候補者の経験、主義主張などを基に色々な予測を立てる一方で、リクマン先生はこれらのもっともらしい要素には全く目もくれず、自身が生み出した“13 Keys to the White House” つまり「13の鍵となる要因」の答えがYESかNOかで勝者を予測すると言うのです。

そしてこのリクマン先生の分析システムではその13の鍵となる要因への答えのうち6以上がNOだと恐らく現職大統領、つまりトランプ大統領が負ける可能性が高くなると判断します。

11月の大統領選に向けネット上にはLichtman2020.comというサイトが開設され2~3か月ごとに「13の鍵となる要因」でトランプ大統領(赤色の象のマークの共和党)が優勢かそれともバイデン氏(青色のDのマークの民主党)が優勢かの予測が更新されているようです。

アラン・リクマン先生が予測に活用する13の要因の詳細と2020年6月1日時点の分析結果は以下の通りです。

1. 政策を実施する権限が強いか?

中間選挙後、米国議会の下院に現職大統領の所属する党の議席が中間選挙前よりより多くあるかで判断します。

NO

2. 党内での指名争いがほとんどないか?

YES

3. 所属している党から現職大統領が出ているか?

YES

4. 強力な第3党の候補者が存在しないか?

YES

5. 短期的な経済指標

選挙キャンペーン期間中に不景気ではないか?

NO

6. 長期的な経済指標

現職大統領の任期中の一世帯当たりの実質経済成長が前2期の平均成長率と同じまたはそれ以上である。

NO

7. 国家の方針に対する現政権の影響力が強いか?

YES

8. 社会不安がないか?

NO

9. 現政権にスキャンダルが無いか?

NO

10. 外交・軍事的失態が無いか?

パールハーバーに攻撃を受けるなどの目立った大きな失態を指す。

YES

11. 外交・軍事的成功があるか?

戦争に勝つなどの派手な成功を指す。

NO

12. 現職大統領はカリスマ性がある国民的ヒーローか?

YES

13. 現職大統領に対抗する候補はカリスマ性がある国民的ヒーローか?

YES

要因1の政策を実施する権限が強いか?がNoになった要因は共和党が2018年の中間選挙で米国議会の下院の議席を失ったことが響いた結果です。

コロナの影響で短期的経済指標(5)にも長期的経済指標(6)にも暗い影がのしかかり社会不安(8)が蔓延しています。

また、ロシア疑惑や弾劾など数々のスキャンダル(9)がありました。

11に関しては金正恩朝鮮労働党委員長と何回か会談を行ったもののこれと言った成果が得られていないことが考えられます。

1月の選挙まであと5か月ばかりになった6月1日時点で上記の図でご覧頂けるようにこの実績のある予測システムの13の要因のうち、6項目がトランプ大統領にとってNOと判断されており、これから政情が刻々と変化するとはいえ、現時点でトランプ大統領の再選はかなり危ないギリギリの状況にあることが見受けられます。

5月26日の虎ノ門ニュースを見て「日本国紀」を書いた小説家で歴史に詳しい百田尚樹先生が日本でのコロナウィルスの緊急事態宣言解除の時期の予測を的中させていることを知りました。

リクマン先生にしても百田先生にしても統計や経済の先生よりこれらの歴史に詳しい先生方が一番予測を的中させていることを目の当たりにして“History repeats itself―歴史は繰り返す”という諺を思い出し歴史から学び歴史を参考にすることの意義について再認識した今日この頃です。

皆様は今年の米大統領選やリクマン先生の予測システムについてどう思われますか?コメントして頂ければ幸いです。

【情報源】

Lichtman 2020.com. (2020, June). 13 key predictions. https://www.lichtman2020.com/keys

Lichtman, A. J. (2012). Predicting the next president: The keys to the White House. Lanham, Maryland: Rowman & Littlefield.

covid-19-4922384_1920

人への初回投与試験でコロナ・ウィルスのワクチンから安全で速い防御免疫応答が得られることが判明: Lancet に論文が発表される

第1相臨床試験において新しく開発されたワクチンが人間のSARS-CoV-2に対して安全で十分な耐容性を示した防御免疫応答をしたことを報告する論文がLancetに5月22日に発表されました。

Lancetに出版されたこの論文へのリンク

https://www.thelancet.com/action/showPdf?pii=S0140-6736%2820%2931208-3

108名の健康な大人に行われたオープンレーベル試験ではワクチン投与から28日後も問題がないことがわかっています。

最終的な結果はこれから6か月後に行われる評価を見なければわかりませんが、今後いくつかの人への投与試験を経てコロナ・ウィルスを効果的に防げる安全なワクチンが世に出る日が近づいていることが期待できるニュースです。

【情報源】

Zhu FC, Li YH, Guan XH, et al. Safety, tolerability, and immunogenicity of a recombinant adenovirus type-5 vectored COVID-19 vaccine: a dose-escalation, open-label, non-randomised, first-in-human trial. [published online ahead of print May 22, 2020]. Lancet. doi:https://doi.org/10.1016/S01406736(20)31208-3

Alternatives to significant No.3

Significantを英語論文で使ってはいけないって本当ですか?

Significantには重要な、重大なという “important”と同じような意味合いがありますが、英語論文で “significant”を使う場合は「統計的に有意な」結果が出た時だけに使用を限定した方が良いというのが一般的なルールです。

これには統計的に有意な結果が出た時だけにSignificantの使用を限定することで、そうでない結果との混乱を防ぎたいという意図があります。

ですからもし皆様の英語論文内にSignificant をただ単にimportantと同じような「重要な、重大な」という意味合いだけで使用している箇所があった場合はそのSignificantという語を何か他のimportant の同義語(synonym)に置き換えて読者の混乱を防ぐ必要があります。

例えば以下のようにSignificantを使っていらっしゃる場合はSignificantの代わりに何か別の語を考えた方が良いでしょう。

Thus, it is significant to understand the possible effects of XXX.
したがって、XXXの考えられる影響について理解することが重要なのです。

もちろんこの場合significantをimportantに置き換えるのも一案ですが、importantをあまり頻発し過ぎるとimportant そのものの重要性が薄れ、インパクトに欠けた英語論文になってしまう場合もあります。

この部分にどの語を選ぶかで研究の重要性の伝わり方が左右されるのでじっくりと吟味して考えてみましょう。

Significant、またはimportantの代替案としてざっと以下が考えられます。

Noteworthy 注目に値する、顕著な、目立つ
Critical 決定的に重要な
Crucial 極めて重要な、決定的な、必要不可欠の
Imperative 緊急に絶対に必要な
Essential 必要不可欠な、極めて重要な
Indispensable 不可欠な、欠くことの出来ない、絶対必要な
Vital 不可欠な、きわめて重要な
Compelling 注目せずにはいられないほど重要な
Invaluable 計り知れないほど重要な
Influential 影響力の大きい
Meaningful 有意義な
Momentous 将来に大きな影響を与えるほど重要な
Extensive 広範囲に、多方面に渡って影響が大きい
Far-reaching 広く適用できるほど重要な
Paramount 何にも増して重要な

まず、統計的に有意な結果までには至らなかったが、注目すべき点はあることを伝えたい時には注目に値する、顕著な、目立つという意味のnoteworthyが便利です。

It is noteworthy that XXX showed signs of YYY.
XXXがYYYの兆候を見せたことは注目すべきことである。

CriticalやCrucialは何か物事の命運を決定的に左右するほどの重要な決断に繋がるような重要性を示唆したい場合に有用です。

XXX plays a crucial role in the diagnosis.
診断にXXXは(決定的に)重要な役割を果たす。

Imperativeには緊急性があり、何らかの事柄が緊急に絶対必要であるという切羽詰まった緊急性に満ちた重要性を表したい時に使うと効果的です。

Understanding the XXX mechanism is imperative to the development of effective targeted therapies.
XXXの仕組みを理解することは効果的な標的治療の開発に(急を要して)絶対必要である。

Essential、indispensable、vitalも絶対必要であるという意味合いでは同じですが特にindispensableやvitalの場合は無くてはならない、欠くことができない、この事柄がなければ何らかのシステムは機能しない、これがなければ回って行かないというほどの不可欠な重要性を意味します。

XXX is indispensable for YYY production.
YYYの製造にXXXは(欠くことができないほど)重要だ。

一方、Compellingはほぼいつもevidence(証拠)と共に使われ注目せずにはいられないほど重要な証拠を指します。

Our results provide compelling evidence that XXX is YYY.
私たちの結果はXXXがYYYであるということを示す(注目せずにはいられないほど)重要な証拠である。

Invaluableは計り知れないほどの価値がある重要性を表すので皆様の研究結果が今後、一般社会や学術界にどのような影響を与えるかについて最後にDiscussionで言及される時に有用です。

同様にinfluential 影響力の大きい、meaningful 有意義な、momentous 将来に大きな影響を与えるほど重要なもご検討ください。

Our results represent a momentous step toward XXX.
私たちの研究結果はXXXへ向けた(将来に大きな影響を与えるほど)重要な第一歩である。

他にはextensive広範囲に、多方面に渡って影響が大きい、far-reaching 広く適用できるも、研究結果の影響が幅広く色々な分野や地理的に広い範囲に適応される場合などに使うとより的確でインパクトのある締めくくりになり得ます。

Our results have far-reaching consequences for XXX.
 私たちの研究結果は(広範囲に)XXXに重要な結果をもたらす。

最後にどうしてもimportanceという語が使いたい方はparamount importanceを使うと「何にも増して重要だ」という意味になります。

XXX is of paramount importance to YYY.
XXXはYYYに取って(何にも増して)重要だ。

いかがでしたか?ご質問やご不明な点がございましたら以下のコメント欄にコメントして頂けましたら喜んで回答させて頂きます。

また、他にもsignificant または importantの代替案として使える語がございましたらコメントして頂けるとありがたいです。

laboratory-2815640_1920

科学者たちが研究室でコロナウィルスを撃退する抗体を製造することに成功 Nature Communicationsに論文が発表される

ブルームバーグのネット版に2020年5月5日に科学者たちが研究室でコロナウィルスを撃退する抗体を作り出すことに成功した記事が掲載されました。この研究の詳細は5月4日にNature Communicationsに出版された以下の文献を基に作成されています。

Nature Communicationsに出版されたこの英語論文へのリンク

https://www.nature.com/articles/s41467-020-16256-y.pdf

以下はその記事(Loh, 2020)を和訳し一部解説を加えたものです。

Scientists Create Antibody That Defeats Coronavirus in Lab

科学者たちが研究室でコロナウィルスを撃退する抗体を製造することに成功

Scientists created a monoclonal antibody that can defeat the new coronavirus in the lab, an early but promising step in efforts to find treatments and curb the pandemic’s spread.

科学者たちが研究室で新型コロナウィルスを撃退するのモノクローナル抗体を作り出すことに成功し、パンデミックの勢いに歯止めをかける将来有望な治療法に繋がるのではないかと期待が高まっている。

The experimental antibody has neutralized the virus in cell cultures.

実験抗体は細胞培養でコロナウィルスを中和した。

While that’s early in the drug development process — before animal research and human trials — the antibody may help prevent or treat Covid-19 and related diseases in the future, either alone or in a drug combination, according to a study published Monday in the journal Nature Communications.

2020年5月4日(月)にNature Communicationsに出版されたこの研究によるとこの抗体はCovid-19やそれに関連したウィルスを単独であるいは他の薬との組み合わせにより防いだり治療したりすることに役立つかもしれないことが示唆された。もちろんこの研究は新薬開発の初期段階の過程のひとつで実際にこの抗体が臨床に活用されるまでには動物実験を経て人間での治験が必要になる。

More research is needed to see whether the findings are confirmed in a clinical setting and how precisely the antibody defeats the virus, Berend-Jan Bosch of Utrecht University in the Netherlands and colleagues wrote in the paper.

この研究の著者であるユトレヒト大学の ベーレント・ジャン・ボッシュ氏らはまだこの抗体が実際どのようにコロナウィルスを撃退するのかについてのより多くの知見が必要であり、実際にこの抗体が臨床の現場でコロナウィルスが撃退できるかについて確認されなければならないことを述べている。

The antibody known as 47D11 targets the spike protein that gives the new coronavirus a crown-like shape and lets it enter human cells.

新型コロナウィルスを王冠のような形に変形させ人間に伝染させることに貢献するスパイクたんぱく質をこの抗体47D11は標的とする。

In the Utrecht experiments, it didn’t just defeat the virus responsible for Covid-19 but also a cousin equipped with similar spike proteins, which causes Severe Acute Respiratory Syndrome, or SARS.

このユトレヒト大学で行われた実験で抗体47D11はCovid-19ウィルスそのものを撃退したのではなくCovid-19ウィルスと同じウィルスの一群に属するSARS(重症急性呼吸器症候群)を引き起こす同種のスパイクたんぱく質を撃退したのである。

Monoclonal antibodies are lab-created proteins that resemble naturally occurring versions the body raises to fight off bacteria and viruses.

モノクローナル抗体とは人間が細菌やウィルスを克服するため自然に発生する抗体に似通った研究室で作られるたんぱく質のことを指す。

Highly potent, they target exactly one site on a virus.

モノクローナル抗体は極めて強力でウィルスのひとつの部位を標的にする。

In this case, the scientists used genetically modified mice to produce different antibodies to the spike proteins of coronaviruses.

この研究で科学者たちはコロナウィルスの異なるスパイクたんぱく質を製造するため遺伝子改変マウスを使った。

After a subsequent screening process, 47D11 emerged as showing neutralizing activity.

スクリーニング工程を経て抗体47D11は活性を中和した。

Researchers then reformatted that antibody to create a fully human version, according to the paper.

その後、科学者たちは人間用のバージョンを製造するため抗体を再配列したと文献に記載されている。

“Monoclonal antibodies targeting vulnerable sites on viral surface proteins are increasingly recognized as a promising class of drugs against infectious diseases and have shown therapeutic efficacy for a number of viruses,” Bosch and colleagues wrote.

ボッシュ氏らは「ウィルスの表面上のタンパク質の脆弱部を標的にするモノクローナル抗体は感染症疾患に関連したかなりのウィルスに対して将来有望な薬の一種であると益々承認されるようになって来ている。」と述べた。

Monoclonal antibodies already sparked a treatment revolution in cancer, with medicines such as Merck & Co.’s Keytruda and Roche Holding AG’s Herceptin becoming some of the world’s bestsellers.

実際、モノクローナル抗体製剤は癌の治療において画期的な成果を挙げている。例えばメルク・アンド・カンパニーのキイトルーダやロシュ・ホールディングのハーセプチンは世界で最もよく売れている癌治療薬となっている。

AbbVie Inc.’s blockbuster inflammation treatment Humira is also part of the monoclonal antibody family.

炎症治療に非常によく使われるアッヴィのヒュミラもモノクローナル抗体製剤のひとつである。

Two such antibody therapies show promise against Ebola.

また、二つの抗体療法がエボラウィルス治療に有望であることがわかっている。

Companies such as Regeneron Pharmaceuticals Inc. are also working on possible antibody treatments for the coronavirus.

リジェネロン・ファーマシューティカルズなどの企業もコロナウィルスの治療に役立つかもしれない抗体製剤の開発に取り組んでいる。

【情報源】

Loh T. (2020, May 5). Scientists create antibody that defeats coronavirus in lab [ News article] . Retrieved from https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-05-04/scientists-create-antibody-that-defeats-coronavirus-in-lab

Wang, C., Li, W., Drabek, D. et al. A human monoclonal antibody blocking SARS-CoV-2 infection. Nat Commun 11, 2251 (2020). https://doi.org/10.1038/s41467-020-16256-y