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メンデレー(Mendeley)とは何か?
メンデレー(Mendeley)とはウェブ上またはパソコンのデスクトップ上で英語論文の文献情報を管理できる英語文献管理 の無料ソフトウェアです。
メンデレー(Mendeley)は医学・科学系の英語論文の出版社であるエルゼビア(Elsevier)の子会社の製品で、同社の4,479のジャーナルや 31,825 の書籍を有するサイエンスダイレクト(ScienceDirect)と統合しており、メンデレー(Mendeley)を使うことでこれらのデータベースの文献が探せる点が魅力です。
メンデレー(Mendeley)で何が出来るのか?
- 3千万以上の文献があるメンデレー(Mendeley)のデータベースで英語論文が探せインポートできる。
- 自分が読んでいる文献に関連した英語論文も探せる。
- 他の様々な英語論文のデータベースからも文献がインポートできる。
- 英語論文執筆のために集めたPDFの文献やウェブ上の英語論文の文献情報を自身のライブラリーを作成し一括管理できる。
- オンライン環境があればどこからでもアクセスし自分のライブラリー内の文献が読める。
- 自分が集めた英語論文の文献のライブラリー内のPDFにハイライトや注釈を入れて共同研究者と共有できる。
- Microsoft®ワードと連動させ英語論文執筆中、引用しながら自動的に参考文献リストの作成ができる。
- 7,000以上の英語論文の参考文献リストのスタイル(例:AMAスタイル、APAスタイル)に対応している。
Mendeley活用法デモンストレーション動画
以下と同様の内容のデモンストレーションを動画でご覧いただけます。
タイムスタンプ(例:0:54) が貼ってありますのでそちらをクリックすると挑戦したい活用法へジャンプしてそこからご覧頂くこともできます。
動画の方がブログよりわかりやすいと思いますのでご興味がある方はご活用ください。
1. メンデレーデスクトップ (Mendeley Desktop)をインストールする 0:54
2. メンデレーウェブインポーター(Mendeley Web Importer)をインストールする 1:47
3. ワードプラグイン(Mendeley MS Word Plugin)をインストールする 3:02
4. 自分の文献ライブラリーを作成する 4:39
5. 研究題目ごとに文献を分類する 5:55
6. メンデレーの文献検索機能を使って文献を探す 6:57
7. ライブラリー内のPDFのジャーナル文献にハイライトや注釈を入れノートを残す 8:19
8. 注釈やノートを残したPDFのジャーナル文献を共同研究者と共有する 12:08
9. ウェブインポーターでウェブ上の情報を自分のライブラリーにインポートする 13:16
10. ワードで英語論文を書きながらMendeleyを使って引用する 18:11
11. APA第7版スタイルからAMA第11版スタイルに変更する 22:09
12. 英語論文の末尾に参考文献リストをMendeleyで自動作成する 24:21
メンデレー(Mendeley)のインストール方法と設定
(1) メンデレーデスクトップ (Mendeley Desktop)をインストールする。
- Mendeley のホームページへ行きスクロールダウンしてDownload Mendeleyという赤いボタンをクリックする
- “Download now for Windows”という青いボタンをクリックする。MacやLinuxをお使いの方はそれぞれのボタンをクリックする。
- ダウンロードしている間にEメールとパスワードを登録してMendeleyのアカウントを作成する。
(2) メンデレーウェブインポーター(Mendeley Web Importer)をインストールする
- ウェブインポーターを入手するとウェブ上の英語論文の文献情報を自身のライブラリーに追加できるようになります。
- ダッシュボードのメニューの左から4番目にToolsという項目があるのでその項目の “Install Mendeley Web Importer”をクリックしてMendeleyのウェブインポーターをダウンロードして下さい。
(3) メンデレーMicrosoft®ワードプラグイン(Mendeley MS Word Plugin)をインストールする
- メンデレーMicrosoft®ワードプラグインをインストールするとMicrosoft®ワードと連動させ英語論文執筆中、引用しながら自動的に参考文献リストの作成ができるようになります。
- Toolsの項目に行き“Install Mendeley Cite for Microsoft Word”をクリックするとMiscrosoft の画面が出てきますので「今すぐ入手する」の青いボタンをクリックしてメンデレーMicrosoft®ワードプラグインをダウンロードします。
メンデレー(Mendeley)を使って自分の文献ライブラリーを作成する
(1) ドラッグ&ドロップで今あるPDFのジャーナル文献を自分のライブラリーに追加する
- メンデレーのダッシュボードへ行く
- パソコンのデスクトップからPDFのジャーナル文献をドラッグしダッシュボードにドロップする
(2) +ADD New →Files from computerをクリックしてPDFのジャーナル文献を自分のライブラリーに追加する
研究題目ごとに文献を分類する
ライブラリーに文献が追加できたら研究題目ごとにCollection名を付けて分類しておきましょう。
“New Collection”のタブをクリックして例えば“Energy Drinks”と入れて見ます。
そして今、アップロードしたPDFのジャーナル文献をクリックして
左下の”Organize”というボタンをクリックし “Add to collection”をクリックして “Energy Drinks”
青い “ADD”のボタンをクリックすると研究題目ごとにPDFのジャーナル文献が文献情報と共に整理できます。
メンデレーの文献検索機能を使って文献を探す
Mendeleyはサイエンスダイレクト(ScienceDirect)と統合されているのでジャーナル文献が探せます。
“Tools”へ行き“Search for articles online”をクリックすると検索ボックスが現れますからここへ皆様の研究の題目を入れて検索できます。
試しに “Energy drinks” と入れて見ましょう。すると”Energy drinks”に関連した様々な文献が現れますから気に入った文献があれば+Add to libraryをクリックして自分のライブラリーに追加することができます。
ライブラリー内のPDFのジャーナル文献にハイライトや注釈を入れノートを残す
メンデレーにご自身のライブラリーを作るとオンライン環境があればどこからでもアクセスしてご自分のライブラリーに集めた文献を読むことができます。
PDFをクリックすると文献情報が右側に現れますから “Read”というボタンをクリックして文献を読みます。
虫眼鏡+のアイコンをクリックすると文字が拡大できます。
鉛筆のアイコンをクリックすると蛍光ペンで文書にハイライトを入れることが出来ます。
ハイライトの色も8色の中から選んで好きな色に変えることができます。
また、注釈のアイコンをクリックすると注釈を入れることができます。
上部のNoteというボタンをクリックするとまず “Info”で文献情報、”Annotation”で先程入れた注釈、そして”Notebook”に自由に重要ポイントを書き残しておくことができます。
注釈やノートを残したPDFのジャーナル文献を共同研究者と共有する
メンデレーのダッシュボードの左下の“Private Groups”という項目の下の“New Group”とう項目をクリックすると好きなグループ名を入れてグループを作ることができます。
それでは試しに“Energy Drink Study Group”と入れてみましょう。
新しいグループ名が反映されるまでしばらくかかります。
以下の “Energy Drink Study Group”のように新しいグループ名が反映されたら右クリックをして一番上のManage Groupをクリックすると青色のInvite Membersというボタンが現れますからこちらをクリックして共同研究者の方のEメールアドレスを入れて共有します。
ウェブインポーターでウェブ上の情報を自分のライブラリーにインポートする
MeSHで見つけた文献情報などで必ずしもPDFがないものなどは先ほどインストールしたウェブインポーターを使ってオンラインから自分のライブラリーに文献情報を追加することができます。
インターライブラリーローンなどで図書館にリクエストして探してもらわなければPDFは手に入らないかも知れない文献でもメンデレーを使って文献情報をまず自分のライブラリーに保管しておくことができます。
以下の矢印で示されているメンデレーウェブインポーターをクリックすると右側に文献情報が現れますから適切な文献にチェックを入れてマイライブラリーに追加をクリックするとメンデレーの自分のライブラリーに文献情報が追加されます。
ワードで英語論文を書きながらMendeleyを使って引用する
ワードを開けて「挿入」のメニューをクリックし、「アドインを入手」の項目をクリックして「Officeアドイン」を開き “Mendeley Cite”を検索し青色の「追加」ボタンをクリックしてワードに追加する。
「続行」をクリックして “Mendeley Cite”のロゴが現れたらOKをクリックして“Mendeley Cite”のロゴをもう一度クリックしてMendeleyをワード上で起動させます。
引用したい場所にマウスのカーソルを合わせワードの右側に現れたMendeleyボックス内の引用したい文献にチェックマークを入れ、”Insert one citation”をクリックして引用する。
Richards and Smith (2015)のようにこれらの研究者が行った研究が皆様の研究の基盤となるほど重要であったなどの理由で著者名を挙げて引用したい場合は、右側のMendeleyボックス内の引用したい文献に同じようにチェックマークを入れ、 “Insert one citation”をクリックして “Edit Citation”という紺色のメニューが出てきたら “Mendeley override the citation”をクリックします。
(Richards & Smith, 2015)が出てきますから、これを Richards and Smith (2015)と修正し “Save changes”をクリックすると著者名を主語にして引用することが出来ます。
APA第7版スタイルからAMA第11版スタイルに変更する
右側のMendeleyボックスの “Citation Style”という項目をクリックするとCurrent Citation StyleはAmerican Psychological Association 7th edition styleになっていますが、American Medical Association 11th editionをクリックして青色の “Update citation style”をクリックすると AMA第11版スタイルに自動的に変わります。
英語論文の末尾に参考文献リストをMendeleyで自動作成する
右側のMendeleyボックスの “More”という項目をクリックし “Insert bibliography”をクリックします。
青色の “Continue”ボタンをクリックするとAMA第11版スタイルで参考文献リストが自動的に作成されます。
しかし、お気づきになった方もいらっしゃるかも知れませんが、この自動的に作成されたAMA第11版スタイルの参考文献リストの引用は100%完璧ではありません。
例えば、Journal of Psychopharmacologyというジャーナル名は米国国立医学図書館目録(National Library of Medicine [NLM]Catalog)の省略形の J Psychopharmacol. にしなければなりませんがそのようになっていません。
つまり、そういう細かいところは手動で修正しなければなりませんが、Mendeleyを使うとかなり便利になりますから英語論文執筆ブログなどを読まれて手動での引用方法を把握された上で、Mendeleyをご活用されるとよろしいかと存じます。
いかがでしたか?ご質問やご不明な点がございましたらお気軽にご連絡下さい。
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